監督のアフタートークが聞けるということで興味が湧いたので観た。
最近観たPERFECTDAYSは恋人や家族がいなくとも繋がりを感じる温かい雰囲気の映画だったが、市子は恋人や家族がいたのに、自分の境遇ゆえに自分から離れていく(離れていかざるを得なかった?)観ていて苦しい映画だった。
映画の中で直接的には描かれていなかったが、東大阪という地域社会が作り出す閉鎖的な場所も、市子が孤独でいるしかない理由の1つだと思った。市子は東京のような透明人間になれる場所でしか生きられない人ではないかとも思った。
無戸籍の人の映画ということだったが、無戸籍の人というよりか、「市子」という人の映画だった。市子のキャラクターが強すぎて、「無戸籍の人ってこんなに生きていくのが大変なんだ」とはならなかった。