このレビューはネタバレを含みます
重い映画だろうと覚悟してましたが、評判の良い杉咲花の演技を見たくて鑑賞。
見せ方の工夫は感じましたが、全体的に淡々としている映画だから、賛否が分かれるのは分かる気がしました。
戸籍を扱う映画は『ある男』が最近あったし、アカデミー賞も獲ってるので、どうしてもインパクトは薄い気もしてしまいますが…。
前半は私もこの映画『市子』に、入り込めずにいましたが、後半は私的に『ある男』よりこちらの方が感情的に入り込めました。
扱い方が違うので、比べるのも違うと思いますが。。
こういう戸籍がない子どもがいることを知ったのは、江口洋介と武井咲のドラマ『息もできない夏』で初めて知り、驚きと腹立たしさと辛さを感じたのを覚えてる。
この映画でも終盤あたりまえのことがあたりまえじゃない辛さに胸が痛みました。
本当のことをもっと早く言ったら、彼なら寄り添ってくれたんじゃないか。
そういう子がいることに対して、国が何か対策しないの?
だって、追い詰められて法を犯すしかなくなってしまうんだから。
誰もが幸せになる権利はあるはずなのにと、終盤は色々思い巡らせてしまい、余韻が残る映画でした。