たむたむ

市子のたむたむのレビュー・感想・評価

市子(2023年製作の映画)
3.6
戸田彬弘監督自身が主宰する、劇団チーズtheater旗揚げ公演のため書き下ろした『川辺市子のために』を映画化したヒューマンドラマ。

プロポーズを受けた翌日、突然失踪してしまった恋人・市子の足取りを追うなか、彼女の知られざる過去と衝撃の真実が明らかになっていく。

あらすじだけ見ると、確かに『ある男』と似ているような印象だけど、後味はかなり違う。
物語は、市子を知る人物たちとの関わりをもとに、章立てで進行していくスタイルのため、彼女自身については余り深掘りされておらず、見方によって主人公・市子に対するイメージが異なってくるかなと。

彼女の生い立ちに感情移入できれば悲劇のヒロインとして映るだろうし、アンデンティを得るため手段を選ばない生き様を、傲慢な悪女と捉える人もいそう。私は、どちらかといえば後者でした。
ただ、恋人の長谷川からプロポーズを受けて流した涙はホンモノだっただろうし、元同級生の北くんは正直ウザかったから同情の余地あり(笑)

結局、根本的な原因は単なる知識不足によるもので、調べればいくらでも対処のしようはあったはず。本作の焦点となる問題については現在見直され、今年4月から新たな推定に改められたらしい。
希望を断ち切り、また独り歩き出した彼女の人生に、果たしてゴールは存在するのか……

杉咲花ちゃんの生々しいディープキスシーンには、お母さんビックリよ(´⊙ω⊙`)笑
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