染夫木智也

次元大介の染夫木智也のレビュー・感想・評価

次元大介(2023年製作の映画)
2.0
次元といえばルパン、ルパンといえば次元ってくらいルパン3世の世界に必要な存在。

ルパン3世、誰もが知っているモンキーパンチ原作のマンガ。
今やアニメやゲームなど展開され、世代問わず人気な作品であるが、2014年に小栗旬、玉山鉄二、綾野剛、黒木メイサにて実写化されるものの、評判は普通以下。食べログだったら、選ばないような評価を受けていた。

その実写のスピンオフがAmazonオリジナルとして制作された。

前作に続き、玉山鉄二が次元大介を演じるんやけども、まずはストーリー。
次元が長年連れ添った相棒の銃、コンバットマグナムに不備を感じ、日本いる世界一の銃職人を尋ねる。そこで偶然、声を失った少女と出会い、面倒を見ることになるんやけども、謎の集団に少女がさらわれてしまう。次元は少女を救うことができるのか。という王道ストーリー。

ルパン自体は子供から大人まで楽しめるけど、今作は完全に大人向けだった。

まずキャストはやはり素晴らしかった。
玉山鉄二の次元は渋さMAXで雰囲気もあるし、敵のボス役である真木よう子は怪しい存在感がすごくよく、キャラは最高だった。
何より過去を抱えた銃職人の草笛光子が最高過ぎた。この人90歳ってマジか。
というほどキャスティングは良かった。

あとは、真木よう子の中盤で見せるアクションも最高。車椅子乗りながら銃を乱射するんやけど、躍動感と動きのキレがハンパない。

良いのはただそれだけ。
あとは全体的にイマイチで中途半端。

まずキャラはいいけど、一人一人の背景が薄いせいで感情移入できなかった。
あと世界感、治安の悪いスラムも安っぽいセットやし。
そして、ストーリー自体が日常シーンが多くテンポ悪く感じた、次元大介の話やけどやはりルパンっぽい世界感を期待してたから残念。

そして何より、一番ひどいと思ったのは次元大介のアクションシーン。
次元自身は悪くないけど、相手がとにかく弱過ぎる。アニメをそのまま実写化した感じで、団子になって敵が詰めてきたり、違和感MAX。
戦うの下手すぎ、ちまたのAPEXやってる人らの方が射線管理するぞって感じで見てられんかった。

正直、ルパンファンなら見る必要ないかな。
玉山鉄二ファンなら見てもいいけど。

アマプラオリジナルの邦画はまだまだやな。