フジマークス

彼方のうたのフジマークスのネタバレレビュー・内容・結末

彼方のうた(2023年製作の映画)
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このレビューはネタバレを含みます

なぜ「あの時のあの会話」を映画にしたいと思うのか。
あの時あの瞬間を残したい、再現したい、確かめたい、あの時について思う、そのまなざしそのものを形にしたい。
物語のワークショップに登場した人誰しもが、映画にしたい「あの時のあの会話」を持っていた。他人に見せたいわけじゃないけど、見てもらって、わかってもらえたら確かに嬉しいだろうなと思う。実際見せたり、見たりしたら、わかってほしいし、わかりたい。
メディアは、それを作った人の形跡である。本作では主人公がカセットテープに残った川の音を追いかける。どこの川なのかを探して回り、メディアを残した人のことを解ろうとする。
映画をみんなで撮って、みんなで観る行為、カセットテープの音の場所を2人で探す行為、残されたメディアで語られていることを共有する、わかり合うことで新しい繋がりが始まる。

オムレツもメディアかもしれん。
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