名古屋の現在進行形で伝説のミニシアター、シネマスコーレの誕生秘話。
1は未見だけど2から観ても全然オッケー。
若松孝二監督に初めて会ったのは監督の晩年の頃で、私はちゃらんぽらんの学生だった。ぬーっと廊下の奥から現れた時に、そのオーラに圧倒されてしまった。
私がそれまで想像してきた監督像をそのまま体現しているような方だった。
新さん演じる若松監督はめちゃ似てたし(晩年しか知らないけど)、くたびれたカーキのモッズコートをよく着てたな…とか、この映画を観て、なんだか監督を思い出してしまってとても感傷的になってしまった。もうあれから10年経つことに驚き。
木全さん役の東出さんは佇まいとか猫背の感じとか、ふとした仕草や表情が木全さん本人にすごく似てて驚いた。さすがだった。ほんといい役者さんです。
ピンクをかけざるをえないスコーレの経営状態もすごくよくわかるし、スコーレを巡るいろいろなことがグサグサささった。
井上監督のストーリーがメインに進んでいくけれど、若松監督に振り回されて本当に本当に大変だったんだろうなと思った笑
さすがです。本当に。たぶんほんとのことばっかりじゃないかな…。
若松監督が映画は心だろ!というシーン、若松監督のサインにいつも「心」を書いていたのを思い出し、またちょっと泣けた。
ラストの本物の木全さんにちょっと嬉しくなって笑ってしまった。坪井さんも笑
このシーンは絶対残してほしい。
個人的な感情や監督への思い入れもあるけど、当時の映画館(今も)や監督業がよくわかるし、とてもいい映画でした。