N.Niino

ぼくを葬る(おくる)のN.Niinoのレビュー・感想・評価

ぼくを葬る(おくる)(2005年製作の映画)
3.8
オゾン作品はアイデンティティと性を扱うものが多いですが、こちらは「生と死」について。劇中にも鮮血や新生児など、「生と死」を如実に感じさせるものが多く登場します。それほど、わたしたちの暮らしの身近なところに「生と死」という問題が転がっているのだなと思いました。
余命わずかとわかっても、なかなかそれに向き合えず、家族や恋人にも今まで以上につらく当たってしまうのが痛々しい。自分だったらどうするだろうな、と考えずにはいられませんでした。
ラストシーンは、映画として良いとか悪いとか評価する気にはあまりならないほど、「人は生きて、やがて死ぬ」という究極の真理を突きつけられてハッとするものでした。
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