きねぼっち

エクソシスト 信じる者のきねぼっちのネタバレレビュー・内容・結末

エクソシスト 信じる者(2023年製作の映画)
2.0

このレビューはネタバレを含みます

比類なき恐怖が目覚める一方、自分は寝てしまった!

神父の頭がリーガンムーブして死んだあたりから、お前を選ぶ! とかオッサンがわめいてるあたりまで記憶がないな・・・これって悪霊に眠らされたってこと? まさかそんなっ! 百太郎たすけて!

まー茶番はいいとして、本作の内容では、現代にエクソシストである理由がないと思う。

元のエクソシストは時代的にオカルトや宗教がまだ権威を保ってた時代だから、虚実のはざまで多くの人が関心を引き付けられたというのはある気がする。
でも現代は、オカルトや宗教のハッタリや嘘がバレているので、そういうネタには大した話題性はない。

で、本作はバチカンの悪魔祓いが悪霊と対決、勝利するわけではなく、むしろなんとなく素人が勝ってしまうという結末。
実は制作サイドも、もはやエクソシズムが時代遅れだというのは、重々承知なんですよね。

でも家族の愛で助かるなら、エクソシストである意味がない。
ポルターガイストでええやん、となる。
エクソシストは、最近、信仰などの昔の習慣がおざなりにされてない? でもそれって良くないことだよね? っていう教訓がうっすら含まれているから、先進的な若者にショックを与え、昔気質の老人たちの留飲を下げたと思う。知らんけど。

また、ダブルヒロイン制なのもよくわからんし、彼女たちが悪霊に取りつかれる理由もはっきりしない。
心霊研究家でもある、つのだじろうのマンガでは、よくコックリさんをすると良くない、と言うエピが頻出するが、そんな類の、交霊術を試みたから霊を引き寄せてしまった、くらいしか理由がないよな。

よくあるホラーだったら、主人公やその家庭が問題を抱えていて、霊との戦いで、その問題が解消されるとかなるはず。
また、冒頭でヴードゥー魔術が取り上げられていたにもかかわらず、カトリックの代わりになることもなく、なんか肩透かし。

最後、二人のうち一人死んだのも、なんか後味悪いな・・・

三部作と聞いて、え? まだなんか語ることある? と疑問に思ったけど、もしかすると悪霊に持っていかれた女の子を助けに冥界に入るとか、冒頭、両親がハイチにいたのは、実はどっちかがトントン・マクートの構成員であり、悪霊は彼らが弾圧した人たちだった・・・とか新たな秘密が明らかになるのかもしれないな。
第二弾に期待!
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