ヤマナカ

悪は存在しないのヤマナカのレビュー・感想・評価

悪は存在しない(2023年製作の映画)
-
ハナ役の少女が際立っていて、エリセの『ミツバチのささやき』を彷彿とさせる。シカと牛と少女の顔がよく似ていることがふと気になるのだが、その類似は終盤で恐ろしい力をふるうことになってしまう。
「だるまさんが転んだ」(ドイツ語字幕ではGrüne Ampel, rote Ampel!)のシーンの見事さやワイズマンの映画のような集会のシーンも見応えがある。「ハッピーアワー」(うどん屋の妻は「ハッピーアワー」の役者と同じ?)のころのような演出も気になるところで、日本語話者はあの異化された俳優の語りが映画的演出だと理解できるが、たとえばドイツ人だったらば「日本語はなんて平坦な言語なのだろう」と単純化されてしまうのかもしれない、、、
ヤマナカ

ヤマナカ