悪は存在しないの煙のネタバレレビュー・内容・結末

白眉は花ちゃんの登場シーン。林の中を歩く巧を距離を置きながら並行して映すが、途中地形によって姿が隠れる。そして次に巧が現れた時には花ちゃんを肩車している。ここまでワンショット。弦楽多重奏。落葉した木々を下から眺めるように映しながら画面上から下に移動。獣の足跡を追うように画面下から上に移動。走行方向とは逆向きにカメラを置いて、車（と思われる）が来た道を映す（カメラは車内に置かれていない）。温まったとしてもそれは味ではない。ベランダに出ている怪我した黛さんのバックショット。花ちゃんニット帽を脱ぐ。霧の画面の端で倒れる高橋さん。物語を放り投げる。この台詞まわしはやはりジワる。