観終わった感情は、見事に混乱と虚無。
そして戸惑いの余韻と、何とか落とし所を探そうとする思考が止められなかった。
濱口監督は観る側への挑戦状をやめない人なのだなと思い知らされる。
まず主要キャスティングにスタッフを使ってしまう事にびっくり。
オープニングなのにエンドロールのような演出、そして自然の映し方、音楽がとてつもなく美しい。
なのに不穏さを随所に感じて心がザワザワしていく。
監督らしい会話劇は本作ではあえて削ってたのかな、けどお得意のドライブシーンはやはり魅力的。笑
中盤、東京から来た芸能事務所と村とのいざこざがあるにせよ、終始穏やかなドキュメンタリー的な演出なもんだからヒーリング味もあって眠気を誘う。
いやーでも、終盤の展開は誰が予想出来ただろう。
ごめんなさい、あちこちに伏線が散りばめてたであろうに気付けない私は愚か者過ぎた。
匠はあえて感情が分かりづらいキャラクターに仕立ててるのだろうか。
監督からは考えるな、感じろ。の真逆を突き立てられた気がした。
とりあえず解釈が枝分かれしてありそうなので、みんなと語る場をどうか下さい。
