ぐり

悪は存在しないのぐりのレビュー・感想・評価

悪は存在しない(2023年製作の映画)
2.2
ドライブ・マイ・カーに続き、2作目の濱口竜介作品の鑑賞

やはり好みではなかった

開始早々の空と木々の長回し
空と木々の画は、空を見上げる多くの人が一度は感動するものだと思う

長い
あの長さの意図は何だったんだろうか

音響も終始嫌だった
鑑賞者の感情を誘導するような音楽が、とても邪魔になる。

巧役の男性がいかにも寡黙な山にいそうな雰囲気で、監督の先入観を押し付けられている感覚になる。

巧と花の演出は、根っこの愛情も感じることができず、親子に見えて実は他人(誘拐?)っていう設定なのかな?ってずっと思って観てた。

ドライブ・マイ・カーでも感じたことだが
終始、「こういう風に観て欲しい」の押し売り感を強く感じてしまい、興ざめる。

なんでだろう
音楽や演出やセリフ回しが、あからさまで誘導めいて感じるのかな。

ラストもわたしにはわからなかった。

悪は存在しないというタイトルだが
まずもって、ここでいう悪とは何を指しているのか。
誰かの不幸を求めることや攻撃だけが悪ではないとわたしは思うから
悪意だけが悪ではなくて無関心という悪もあると、わたしは思う。


高橋と黛の車の中の会話のシーンは好き。
ずっとあれだけ観ていたかった。

あと、
自治会長?の田村泰二郎が格別に良かった。
老ナルキソスも良かったが、田村泰二郎とても好きだ。
ぐり

ぐり