意味不明だったからこそ、頭フル回転の映画だった
OPのタイトル、なんかゴダールっぽい
「川上から流れてくるものは必ず下の方に積み重なる」から、上→下、下→上のショットの応酬だったのか
移動ショットは横が多い
あと、特定の個人の動作をカメラが追いかけ続けるわけではなく、人物がフレームアウトした後、ただそこにある静物を収めているのも気になる 静物が蠢いていることを伝えたいのか、フレームアウトした人物の残り香を読み取れと言われているのか
そういえば、「偶然と想像」の第一話「魔法（よりももっと不確か）」で、こんな車のシーンがあったよなあ、とぼんやり
巧の家に向かうシーンの、あの2人のやり取りのショットの使い分けが、「お〜」となりました
あと、1回目の学童お迎えのシーン、「花はどこですか」「歩いて帰るって言ってましたよ」的な会話の後、巧が車に乗り込む振動で、初めてどの位置にカメラが置かれているのか判明するところ。あそこはめっちゃビクッとした
車の後ろにカメラを固定することって別におかしい話ではないのに、「でもこのカメラは、巧と学童の人が話すシーンのために置かれたわけじゃないんだ」とこちら側が自覚する違和感 あれはなんなんだ？
もう私は東北三部作の意味不明なショットに関するユリイカを読んだ人間だから、濱口竜介の作品についてはショットのことしか喋れなくなっちゃったよ
鹿、多いね 「終わらない週末」みたいなショットがめっちゃあったね
「終わらない週末」は鹿と戦わずしてやり過ごせたけど、手負の鹿に負けちゃったね〜 マジであのシーンから終わりまで、何もわからなかったよ 頭が悪くて
鹿って聖書ってより神話のイメージが強くて、モチーフとしては個人的にぼんやりしちゃう（意識できない） 「谷川の流れを慕う鹿のように」ぐらいじゃない？
それでも鹿=神聖な何か、だと思えるのは「もののけ姫」を知ってるからな気がしています
