静かなシーンでおじいちゃんのいびきが響き渡った
退屈な冒頭シーンが後からこんなにも意味を持ってくるなんて
流れが一変し説明会から始まる目まぐるしいほどの会話劇へ、視点が切り替わり人間描写を展開し、そして突如訪れる衝撃的な結末
ド平坦かと思いきや緩急のついたストーリー構成で共感と感動を誘いながらも最後はいきなり突き放す
会社側のエピソードの方が多くの人には現実的で、ここで十分に心を惹きつけた上で理解し難い結末に見る者を結びつける悪どい構成により、さらに観客の心を鷲掴むことに成功している
新しい一歩を踏み始めるすべての人に立ちはだかる厚い壁
考察することすらも無粋かもしれんが、咀嚼が止まらずタイトルの意味をひたすら反芻してしまう
"悪は存在しない" 本当にそうなのか
生態系のバランスを維持するために人間が手を加えることはよくあるそう
音楽も映像も一流、節々に挿入される意味ありげなアイテム 車、タバコ、羽根等
それらが集まり一つの生き物のようにうごめいて、作品から得た情報が未だ頭の中を這い回っている
