ぽかーん
観終わったあと、ほとんどの人は行きどころのない感情を抱えて劇場をあとにするはずだ。
あれは"悪"だったの?
"悪"はなかったの?
濱口監督からの問いかけの映画
都会と田舎、開発と自然保護という分かりやすい構図だけではない。
ままならぬ自然と社会の中で生きる、善悪清濁あわせ持った人間存在の物語でもある。
だからこそ"観る者誰もが無関係でいられない、心揺さぶる物語"になっているのだ。
クライマックスの余波はいまも治らず、なお大きくなっている。
あの鹿の水飲み場のような静寂を取り戻したいのに。
自然の摂理に従ったバランスのよい暮らしの中に"悪は存在しない"。
と思ったり、思わなかったり。
しかし、そのバランスを崩す者は...