トマト

悪は存在しないのトマトのレビュー・感想・評価

悪は存在しない(2023年製作の映画)
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序盤、巧が木を斬り落とすシーンは、首を落とす行為と重なる部分があった。車窓から見える、だるまさんが転んだをする子供達、遊具でグルグル回っている子供達、、、花と対称的に、その脅威に怯えながら自然と順応しようと試みる彼も、"部外者"だったのでは。
母の不在を補うように、花の行動を大自然の中にぽつんと収めるカメラは、同じく自然の視座であり、母のようにも感じられる。

形而上に渦巻く不穏な事態は、悪をdevilと表記した意味ともとれる。

作為的な静の瞬間、運転中の長い会話劇、「居た」「あっ」の激短セリフが核心的な何かである瞬間。よかった
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