KT77

悪は存在しないのKT77のレビュー・感想・評価

悪は存在しない(2023年製作の映画)
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自然を利用し利益を搾取しようとする業者と地元住民という対立構造が、善悪という両極性を想起させる。

ただ、善や悪とは人間が自分たちの行動を理解しやすいように勝手に定義づけた概念であって、そんなもの自然界には存在しない。表皮にトゲがあって人を傷つける木も、手負いの鹿が人を襲うことも悪ではない、ただ生きているだけ。

自然の中でグランピングだ何だと騒ぐ人間が極めて利己的で異質に見えてしまった。でも、実際にその場にいたら、金髪眼鏡の青年の側に立つんだろうとも思う。
2024-24
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