毎朝バナナ

悪は存在しないの毎朝バナナのレビュー・感想・評価

悪は存在しない(2023年製作の映画)
4.5
始まりの木々や奥地の池、薪を割るシーン。かなり長いんだけど飽きないし無駄だと感じさせない。何かが起こりそうな不穏な色彩とカメラワーク美しい。もちろん音楽も

何故みんな自分の立場でしか考えられないのだろう
「上いるものがしたことは必ず下にいるものに流れる。それを考えなければならない。」この区長の台詞に尽きる。
ここまで自然を美しく撮っているけど、都会に住んでいる人たち、開拓者を悪いとは勿論言っていない。どちらも生きるためにもがいて、考えている
どうすればバランスを保てるのか、解決するには、現状を知って、対話するしかないのだと思った...説明会のシーンがあまりにも良い。

芸能事務所の2人の車会話、あれこそがリアルだと思った。自分語りをしながらも何も考えてないゆるーい会話。あーゆー会話から解決策が出る事もあるからこのシーンも全く無駄じゃないし大好き。現地について、薪割りをしただけで理解したつもりになっているがその後から自然の恐ろしさを体感していくの、表面上の良いところだけを切り取って良い悪いを判断するのは良くないと思った。勢いだけで口走っちゃったりするスピード感は都会には必要かもしれないけど田舎には全く必要ないよな。

とにかく良かったっていうより凄いって圧倒された。全人類観たらいいと思う
毎朝バナナ

毎朝バナナ