たたみ

悪は存在しないのたたみのレビュー・感想・評価

悪は存在しない(2023年製作の映画)
4.5
超越的な神の視点からの断罪劇なのか、素朴な群像劇なのか。

細かい部分を含めて分かりかねる所は多々あるが、とにかくべらぼうに面白いエーガである事は確かである。
前半の眠気を誘う素朴な自然生活パートも不穏な感じで悪くはないが、中盤に会話劇が駆動した途端にギアが明らかに一段入れ替わる。
そこからは怒涛とゆうか、何故か画面から目が離せない!ここに映された人間の全てに魂と言うと大袈裟だが、生活と人生が乗っかっている!!1人としてウソっぽい人間がいないのは驚異!!!!
中でも主人公のおっさんの只者ではない佇まいがヤバくて、間違いなくこの映画のカンバンとなり得る存在感でビビった。殺気に近いオーラ!

それにしても、このタイトル!!
なかなかこんな豪胆過ぎるタイトル自分の作品に付ける奴いないし、エーガの意味そのものが、タイトルによって成り立ってしまう、とゆう。すごいカマシ方するよね、濱口カントクは!
たたみ

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