ニャキヤマ

悪は存在しないのニャキヤマのレビュー・感想・評価

悪は存在しない(2023年製作の映画)
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濱口竜介監督最新作。
国内の監督では一番好きで、「ハッピーアワー」の後ぐらいに存在を知って、長編作品は全て観ております。
二日目に張り切って鑑賞し、客席も満席でした。

非常に皮肉が効いたタイトルだなと感じました。
集合知のような悪意や、無意識的な悪は存在するが”悪”そのものは存在しないというような意味合に取りました。

ラストの解釈は皆さんにお任せするとして、ドラマ部分がめちゃくちゃ面白くそれだけで満足です。
監督の特徴として”やり取り”の可笑しみみたいな事を感じていて、「ハッピーアワー」の頃はエリックロメール味を感じていたのですが、本作を観てネクストレベルというか唯一無二の作風になったなとさえ感じました。
もちろん出演陣(特に高橋さん役の方!)はそれぞれ良かったのですが、監督の演出が的確すぎて、ホントに「映画とは監督のもの」という事を改めて感じさせられました。
また「ハッピーアワー」組が何人か出ており、ファンとしても嬉しい限りでした。

唯一の不満としては劇場館が少なすぎっっ!!!
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