チョキ

悪は存在しないのチョキのネタバレレビュー・内容・結末

悪は存在しない(2023年製作の映画)
3.7

このレビューはネタバレを含みます

自然パートはまあ、「羅生門」とか、日本映画の系譜ならまあ、そらこんくらいは撮って欲しいですわ、という感じで、結局濱口竜介は、人間パートが秀逸すぎる点が素晴らしい思った。
人間パートになった途端、彼にしか作れない映画だな、となる。そして1番怖いのは「村長」つぎに「匠さん」。閉鎖的なコミュニティはやっぱり怖い。
説明会の場で上とか下とか言っている時点で村長は怖いし、(そして村長は自分はコミュニティの中では上だと自覚している)違和感で、たくみと金髪だけはきちんと拍手していない。
それぞれの男性像が発揮されており。男が「悪」寄りで女が「善」寄りに描かれている。
「悪は存在しない」けれど「善は存在する」わけではない。「善も存在しない」。善は存在していても、奪われていくものである。善の不在を描いている。
善と美との関係...
自然というものが怖い(人を脅かす存在である)から住んでると怖い人になってしまうのかな。動物に近いとゆうか。最後霧の中に入るのは、はいはい、いつもの「夢」だよなあ、と。そして子供が好きだよなあ、と。濱口さんは不安が強い人なんだなあと、だから最後のパートは、不安になって森を彷徨う濱口竜介だとおもってます。(笑)どうしてお母さんは死んじゃったのかな。女の人の神隠し。子供が遭難していて窮地だというのに、探している光景は妙に美しくって、やはり自然は私たちをまやかしてしまう。
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