Fostoria

悪は存在しないのFostoriaのレビュー・感想・評価

悪は存在しない(2023年製作の映画)
4.8
アメリカの映画館で鑑賞。
土曜の昼間とあって観客は6名(アメリカの映画館は夜の方が賑わう)。
日本人は私達2名だけだったのは意外。

冒頭約10分台詞なしなのに惹きつけられる圧倒的映像美と音楽の調和。
長野の山合いの美しい風景が丁寧に映し出され魅せられる。
車の使い方が相変わらず秀逸。
一方、中盤の説明会や車中の会話劇も興味深い。
だが、この映画は、グランピング場の建設の是非を問う映画ではない。
主人公親子は青を基調とした衣装、あの人が赤いジャケットを着て浮いてるように見えるのも意図的?

衝撃的なラストは、途中途中に散りばめられたkeyになる言葉や小さな引っかかりから必然にも見える。
だがそこに「悪は存在しない」ということか?

監督のインタビューなどを読んでも、そこに正解はなく、観たもの感じたことが全てだと。そういう余韻を敢えて狙った感があり、まんまとそれに心地よく乗せられてみることにする。
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