主人公が抑揚のない話し方をするし感情を出さないので一体この人は何を考えてるんだろうとものすごーく考える。だけど分かりっこない、彼の人生のほんの数時間を切り取って見ただけでは。最後の行動もちゃんと理由があるのかも知れないし、咄嗟に出ただけなのかも知れない。明らかなのはそれが起こってしまった、それだけ。タイトルがなかったらこの作品は何を言いたいんだろうと混乱するし、引っ張られ過ぎてもまた分からなくなる。余白残しまくりで答えを出してくれないのに夢中になってしまう濱口監督ワールド、不思議な中毒性がある。
2024-47(劇場)