【第80回ヴェネツィア映画祭 コンペティション部門出品】
ポーランドのミハウ・エングレルト&マウゴシュカ・シュモフスカ監督作品。ヴェネツィア映画祭コンペに出品された。トランス女性の妻として『COLD WAR』ヨアンナ・クーリグが出演している。
ずっと自分の身体に違和感を覚えてきた男がトランス女性としての自分に目覚める話。
こう聞くとよくあるLGBTQものだが、実によく出来ている。ヴェネツィアコンペも納得のクオリティの高さ。
彼女が悩みつつも一歩一歩少しずつ進んでいく様を丁寧にみせている。とにかく誠実な作品という印象。当事者キャスティングというわけではなさそうなのが少し残念だが…
ポーランド映画特有の美しい映像も見もの。光の表現がとても良かったなぁ。一番心が痛んだのは狭い階段で母親と遭遇する場面。あんな避けられ方したら耐えられない。
誠実で丁寧な映画。それ以上はあまり感じなかったが、それだけでも一見の価値ありな作品だと思う。