猫目

伯爵の猫目のレビュー・感想・評価

伯爵(2023年製作の映画)
3.6
自国の独裁者を吸血鬼に見立てて、今も生まれ変わりが残っている設定にするなんて、チリ🇨🇱のパブロ・ラライン監督、斬新。自国を憂いているようにも感じる。しかし、映画における世界感とは、言い切り型で良いのよ。

元軍人の大統領アウグスト・ピノチェトは独裁政権を敷き共産主義者を数千人も処刑してきたようなので、生き血を啜ってきたと表現は喩えとしてお上手。そしてお咎めが無く天寿を全うしてるのも、ネタバレになっちゃうので書かないけど、風刺が効いていて面白い。だけでなくグロとしても丁寧な描写(白黒だけど血を感じます)、冷静で薄気味悪い吸血鬼が悪魔祓いとしてカトリック教会から呼ばれた修道女を手の内にいれてしまうのも、ドラキュラ伯爵って魅力的だものね〜と妙に納得してしまった。
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