たむ

人間の境界のたむのレビュー・感想・評価

人間の境界(2023年製作の映画)
3.8
超重量級の問題作として、必見の映画です。
本作が好きか嫌いかは別にして、本作題材として、テーマとして描く事は、世界が抱えている大きな問題を知るポイントになります。
第二次世界大戦でナチス・ドイツから恐ろしい残虐行為を受けたポーランドですが、その後の激動の時代を迎え、コロナ禍を経て、本作が問題提起する史実が起こります。
152分の上映中、辛く、しんどい展開が続きます。
国境での難民拒否。
難民をベラルーシに送り返す。
これを送り返される家族、国境警備、国境近くの森に住む精神科医、そして人権団体と多角的に描き出します。
ポーランドへの批判は非常に強い作品ではあるものの、描き方が多角的なので、偏った映画にはならず、ゆえにどこに救いを求めればいいのか、という問題提起も出てきます。
今年のゴールデンウィーク映画は本作や『マリウポリの20日間』など、超重量級の映画が揃っていますね。
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