映画祭見逃し作品。監督名のみ事前に知っていた状態だったので、こんな最近の話だとは思わず、見入ってしまった。
ベラルーシのルカチェンコ大統領によるEUへの移民送り込みのニュースはちらっと記事を読んだ程度。
記事を読むだけでは知り得ない、様々な視点からその現場を描かれるあの時のこと。
ポーランドのアグニエシュカ・ホランド監督の怒りを感じる。
純粋に助けを求めて必死の思いで入国してきた難民を巧妙な口実でEUに送り込む。
ロシア、ベラルーシの政治的思惑に不信感あるEU側もそのまま受け入れようとはせず。
難民の人権は一体どこへ……。
根が深い問題だとは思うが人道的に目先の人々に手を差しのべる寛容さや余裕がないのが国としての現状なのかもしれないけど。
こういう状態で仕事は仕事として国の方針に従う人、方針に疑問を持つ人、積極的に手を差しのべる人、難民たちの窮状それぞれが描かれ、どうしたら平穏におさめることが出来るのだろう？と考えたりもするが、それがなかなか出来ない世界だから難しい問題になるんだろうな等、映画を見ながら考えが堂々巡りになってしまった。
自分に何が出来るわけではないけれど、シンプルに人道的支援が出来る世界になってほしいものだ。
完全に余談だが、難民の人々が持っているスマホのSIMはヨーロッパ全土で使用可能なやつなんだろうか？とか思ったがどうなんだろう？事前に入手してたのか？それともwifiでしのぐつもりだったのか？と気になった。
