ベラルーシからポーランドの国境を越えれば安全にヨーロッパに入れると信じる中東やアフリカからの難民が待ち受ける運命。
それは、ベラルーシ政府がEUに混乱を引き起こす狙いで大勢の難民をポーランド国境へと移送する“人間兵器”とよばれる策略だった。
ポーランド共和国と東の隣国ベラルーシ共和国との国境の非合法の越境を巡る、非道過ぎるベラルーシ国境警備隊とポーランド国境警備隊の攻防、幼い子どもを抱えスウェーデンを目指すものの、国境の有刺鉄線を何度も行き来させられ暴行に耐えるシリア難民家族、彼らと行動を共にするアフガ二スタンからの難民のレイラ、苦悩する国境警備隊員のヤン、支援活動グループのメンバーを手伝うことになる精神科医のユリア...それぞれの視点で描かれるドキュメンタリーのようなリアリティ。
エピローグでは、ウクライナからの避難民の最大の受け入れ国であるポーランドの事実も伝えます。
監督の怒りと悲しみを全身で受け止める作品でした。
