ベラルーシとポーランドとの国境で
尊厳無くモノとして扱われる難民の悲惨さと、
政府の非道、背後にある大国の外道
ウクライナからの避難民の受け入れと同時代にある陰の犯罪行為
渾身の告発としての映画だと思う
芝居も上手くキャラ立ちした多様な視点でみる人間ドラマはわかり易く胸に迫り、
行く当て所無い絶望と深い森と沼はモノクロームで引立てられ
長尺な映画に没入出来た
その後が不明なままに切られた登場人物らのリアリティには、時にドキュメンタリーにも用意されるカタルシスが無い
容赦無い
狂った世界では狂ったものだけが生き残るとは皮肉にも予告に流れたマッド・マックスフュリオサから
真っ当な人間性を持ち合せ続けた若い国境警備員の苦しみが、鏡越しに私達に訴えかけてくる
眠れるのか?
眠れる夜を選べるのか?
完全に創作だったらよかったのに