ポーランド×ベラルーシの国境で起きている難民問題を描いたセミドキュメンタリー。
この作品の感想を上手く表現する語彙力が私にはまだ無い。
助かる数万人の命と助からない数万人の命。
「国境」という隔たりが起こす命の選別。
故に秀逸な邦題。
年初に観た『ビヨンドユートピア脱北』にも共通するが、
安全な亡命ルートなんてのは無く
命懸けのルートしか無い。
誰が味方で誰が敵か分からない「世界線」なのだなぁ…
島国で日本のSNSでも
亡命して来た難民へのヘイトは目を覆いたくなるが
地続きの欧州ではどんな風なんだろうか。
しかしこの手の作品が「エンタメ作品」として作られるくらいには
亡命が身近な出来事なんだろう。
日本では『亡命される側』の作品は撮られても
『亡命する側』の作品は撮られないし。
2021年を舞台にしたこの作品が
全編モノクロで撮られた意味をこれからも考えていきたい。