Monsieurおむすび

ルボのMonsieurおむすびのレビュー・感想・評価

ルボ(2023年製作の映画)
3.7
#ルボ
#イタリア映画祭2024
移動型民族イェニシェの男ルボの苦難の半生を通して、現在も続く戦争と民族主義の業を描いたドラマ。
恥ずかしながらこんな歴史を知らずにいた。
先日鑑賞した「エドガルド・モルターラ」にも通ずる一部コミニティーへの弾圧、排斥、再教育という蛮行は、決してヒトラーのような人間の凶行ではなく、時代も地域も問わず行われてきている人類の病巣なのだと再認識した。
ルボの誘拐された子供探しだけに焦点をあてていないのも、彼を悲劇に見舞われた聖人にしていないのもそういう意味では納得。

怒りや悲しみを表情に出さず、身体の節々から滲ませるフランツ・ロゴフスキは、いつ見ても繊細で、3時間見続けても惹き込まれる。
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