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DOGMAN ドッグマンのギャロのネタバレレビュー・内容・結末

DOGMAN ドッグマン(2023年製作の映画)
4.5

このレビューはネタバレを含みます

平日の19時少し前の上映。
観客は自分を含めて9人。

普段は一番最後の上映時間を選ぶのと、金曜日は避けてたけれどどうしても公開日に観たかったDOGMAN!

犬好きで、ダークで静かなストーリーを好む自分としては待ちに待った作品。
しかも監督はリュック・ベッソンときたものだから。
どうやらストーリーは実際にあった事件に着想を得て脚本を書いたようです。
ダグラス役のケイレブ・ランドリー・ジョーンズさん、
この人が主役に抜擢された事に意味がある!ってぐらいはまってました。
予告でゆっくりした口調で
「Thank you」って言うのを見てから期待してた通りの素晴らしい演技力。
落ち着いた口調、
決して綺麗ではない女装だけど、
そこにダグラスの凄まじい少年時代が映り込んでいて見ていて悲しい。
精神科医デッカーさんに生い立ちを語るときに過去の映像に戻るけれど、普段ポップコーンを30分で平らげる私がどうしたものか途中で胸が苦しくなり息も苦しくなってきた。
たぶん犬とダグラスが一緒に生活してるシーンや異常な家族を目の当たりにしてしまったからか、少し自分の幼少期と重なった為か。

少年時代からドッグシェルターの管理人になりそこが閉鎖になった後からは応援したくなるぐらいの生きざまだった。
犬しか信用出来ない、犬が自分の全て。
いや、犬ではなく彼は子供と呼んでいた。
他の方のレビューにもあるけど、今回のワンコ達も名演でした。
最近観る映画は絶対に犬が出てるけど本当に感心するような演技力。

前に「ベラのワンダフル・ホーム」をDVDで観たときに特典で犬の演技を教える場面があり、少しずつ少しずつ教えてるんだけどそれが素晴らしいやり方だったなぁ。

話は元に戻ってダークな気分だったけど仕事見つけて頑張って働き、家に居るときは子供達と楽しそうに料理してる場面や、マリリン・モンローの化粧して上機嫌の時に突然やってきたギャング達との乱闘までは面白かった!
ラスト、デッカーさんとのカウンセリングを終え拘置所?を出るときに子供達が一斉に迎えに行くんだけど、鍵を咥えて檻の柵を通り抜けるのがボルゾイだったので思わず笑ってしまった。
リュック・ベッソンって犬好きなのかな?
まあお犬様大国だからこその作品でした。
中途半端に終わったと思えばそうだけど全体的にはまとまった作品でとても良かった。
そして最後のシーンで涙が出た。
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