Keruta

DOGMAN ドッグマンのKerutaのレビュー・感想・評価

DOGMAN ドッグマン(2023年製作の映画)
3.5
ダークヒーロー映画と謳っているが、そんなことはなく、主人公ダグラスの『ダンサー・イン・ザ・ダーク』のセルマばりの不幸なバックグラウンド、ドラァグ・クイーンとしての成功、犬との強い関係を描いている。

監督は『レオン』や『ニキータ』のリュック・ベッソン。
『レオン』が殺し屋と少女の奇妙な関係を描いた一風変わった映画であるようにこの映画も非常にベッソンらしい作品であることは間違いない。

冒頭に主役が置かれている現在の状況を描き、回想していく構図は主役が孤立している点でもロビン・ウィリアムズ主演の『ストーカー』を思い出した。

ドッグマンことダグラスの少年時代の描写は非常に胸糞が悪い。父親はもちろん、チクリ魔の兄貴には心底、腹が立つだろう。
ただ、どのようにして悪魔のような父と兄から逃れることができたのか?
この辺りは非常に面白かった。

ドッグマンの名の通り、見所は何といってもワンちゃん。
これだけの犬を使って、よく撮影できたなぁと感心(小並感)。

クライマックスの戦闘は『ランボー ラスト・ブラッド』かよ?
これまた、ワンちゃんたちが活躍するのだが、ありきたりな展開。
うーん、まあワンちゃんを従えて迎え撃つのは新しいけど…

主演のケイレブ・ランドリー・ジョーンズは非常に美しく、更にはカッコよい。
「愛のテーマ」が流れるシーンは非常に印象的。

ワンちゃんは癒しもあり、強さもあり、DOGであり、逆さにするとGODであり、私を癒すマリアであると…
思い返すとそれだけの映画だった🐕
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