この映画は予告がどれもクソつまんなそ〜で期待せずに観に行ったら面白かったです。
予告でやめた人は絶対に劇場行った方がいいよ！
低予算、脚本中盤からの弱さは感じますが、それを考慮しても主演ケイレブの演技力(マジでやばい。本当に凄い)やジョン・ウィックを超えた犬映画。犬ラブ映画。そしてベッソン監督の人間美学や神との距離感など描き方が素晴らしかったです。カトリックやシェイクスピアに詳しい方なら更に楽しめると思います。勉強不足な私でさえ、主人公のダグや精神科医の台詞がカッコよくて、胸に響いた。ダグが警察署内で精神科医に過去を語る場面で差し込まれるワンシーンのひとつ、ひとつが詩のようで惹き込まれる。痺れる。
これを言ったら双方に失礼かも知れませんが、美輪明宏のような生きる小説(そのママ)のような知的な人の思想を伝える啓発本のような映像群だと、個人的に解釈しました。それくらいには人間とは、神とはこういった温度で付き合うと楽なんじゃないかなぁと訴えかけてくれるような作品。
映画のストーリー単体としては、正直、良作止まりだと思います。ですが、皆さんに観てほしい。劇場で観てほしい。私は大好きです。胸を張って言えます。そういう映画です。
