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DOGMAN ドッグマンのよのネタバレレビュー・内容・結末

DOGMAN ドッグマン(2023年製作の映画)
3.8

このレビューはネタバレを含みます

他人の痛みに共感することは難しい。現実だろうが映画だろうが、そこは同じだ。
でも、リュック・ベッソンの描くキャラクターの痛みは、ほんとうに痛い。想像力をすっとばして知覚に訴えてくる。自分はこうはならないって分かっていて、だから他人事のはずなのに、なぜか痛い。

この映画もずっとそうだった。ドッグマンの一歩ごとに痛かった。
むかし観た『ニキータ』も、当時ストーリーはまるきり理解できなかったくせして、ニキータが辛そうだったことだけは記憶している。

それだけ多くの痛みを耐えても、リュック・ベッソンは幸せにはしてくれない。
しかし、この『ドッグマン』にも『レオン』にも生きていてほしかった。そういちばん思っているのは、じつはリュック・ベッソンなのではないか。
物語を作っていたら、なぜか彼らが死んでしまうというだけで。
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