丸木

利休の丸木のレビュー・感想・評価

利休(1989年製作の映画)
3.8
利休と秀吉のすれ違い

【時期】1582〜91年
【出来事】
82年 本能寺の変
85年 正親町天皇へ禁中献茶
87年 バテレン追放令
90年 小田原征伐
   山上宗二、死去
91年 秀吉の弟、豊臣秀長病死
92年 朝鮮出兵

同年に三船敏郎が利休を演じている『千利休 本覺坊遺文』が公開されているので、1989年は利休イヤーだったようだ。こちらよりも本作は人物像がはっきりしていて感情移入しやすい作品に仕上がっており、有名エピソードも象徴的に再現されているように感じる。

装飾を廃した侘び茶は、茶を通して相対する人同士の心を浮き彫りにするのか。初めのアサガオのエピソードから2人の方向性は違っていて、結末を暗示させるものがある。

『北斗の拳』で有名な原哲夫の『花の慶次』では本作の秀吉、利休像が参考にされているらしいので、読んで見たい。
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