ノラネコの呑んで観るシネマ

ある閉ざされた雪の山荘でのノラネコの呑んで観るシネマのレビュー・感想・評価

ある閉ざされた雪の山荘で(2024年製作の映画)
3.0
人里離れた海辺の貸別荘に、オーディションという名目で七人の劇団員が集められる。
彼らに課されたのは、雪の山荘を舞台としたミステリ劇の真相解明。
だが到着した日の夜から、一人また一人と劇団員が消えてゆく。
全て芝居の仕込みなのか、それとも本当に犯罪が起こっているのか。
未読なので、どこまで原作を脚色してるのか分からないが、基本設定に無理がありすぎる。
オーディションの内容が、全く演技力関係ない推理ゲームの時点で、誰もおかしいと思わないのかよ。
真相が明らかになってからも、恨みを晴らすだけだったら、こんな凝ったことする必要が無いし、そもそも復讐すべき対象はそっちじゃないだろ。
これじゃ完全に逆恨みやん。
探偵役のキャラクターも、わざわざ彼を呼ぶ理由が無い。
典型的なシナリオ破綻作で、プロットに穴がありすぎて、途中から頭が「?」だらけになった。
ただし原作が同じ構造なら、大幅に脚色しない限り、誰が作っても同じ結果になっただろう。
結局、オチありきで最後のアレに持って来たかったんだろうけどさ。
家の間取り図みたいなビジュアルはちょっと面白いけど、さほど生かされているとは言えないし。
ギミックに内容が溺れてしまった。