このレビューはネタバレを含みます
主題歌「FICTION/.WEST」
1992年の東野圭吾作品の映画化が実現。
三重構造のサスペンス。
山荘を出ようとする劇団員を意味深に止めるあたりで、犯人の確信はあったが、そこまでの予想は想定通りの展開なのだろう。
ただ、唐突に終盤差し込まれる第三者の動機は些かずるいと思いつつも、無理矢理どんでん返しに持っていくには仕方がなかったのかもしれない。
至る所にある監視カメラの映像や、それに合わせた一風変わった画角、部屋の間取りを俯瞰した舞台のような構図等は面白かった。
結局殺人が未遂で終わろうが完遂しようが、その動機で仲間達を殺せるか?殺させるか?という疑問点と、三重構造の一層目が劇団水滸の次作主演を賭けたオーディション合宿と見せかけたというのであれば、先生のストーリーとのリンクの経緯をもう少し丁寧に描いて欲しかった気もするが、全体的なワクワク感は良かった。
「最悪と言えるうちは、まだ最悪ではない。」
「ここでシェイクスピアかよ。」
ただのサスペンスで劇団員の演技力という要素は余り活かされてないなと思いながら見ていたら、四重構造目?の舞台で終わるというラスト。