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ぼくは君たちを憎まないことにしたのrenのレビュー・感想・評価

3.5
2015年に起こったパリのテロ事件。当時ニュースを見たことを思い出しましたが、遥か遠い地の大変な出来事であまりにも現実味がなく、もちろん私自身に実感なんてあるはずもなく。
しかし、当たり前ですがその事件の被害者がいて、その被害者に家族がいる。この映画は、被害者の旦那さん視点のお話になっています。
最愛の妻を亡くしたとしても、それでも自分の人生は続いていく。どんなことがあっても、のこされた息子と共に。
映画って、私たちが大きく認識してる社会問題や事件についてを、最小の単位の個人の目線で何が起こって、どんなふうに生きているのかを知ることができる機会でもあると思っています。
本作は静謐な雰囲気で進んでいきますので、感情移入できて号泣…みたいな感じではないように思いますが、丁寧で良い作品でした。そもそも簡単に感情移入なんてできるわけもない。だけど、想像することはできる。だから、重たい内容だったとしても、見てよかったと思えました。
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