伊藤万理華案件。
没落したスターが故郷に帰る話は類作が多々あるが、本作は実質ダブル主演で主人公が帰郷するスター以外にもう1人いるところがポイント。環境は違うが境遇は似ているこの2人が互いに作用しあって、今いる場所からどのように一歩を踏み出すのか?というのがお話の主軸である。
とはいえ、ストーリー自体はかなり定型的で、魅力的な主演俳優2人を活かしきれているかはちょっと疑問。間を排除したテンポの早いセリフの応酬で設計されたコメディシーンも若干上滑りしている。俳優が巧いだけに演出過剰で悪目立ちしているというか…
総じてこじんまりとまとまってはいるが、印象に残るシークエンスはあまりなかったかな、と。泣かせどころのサラッとした処理など、好感度高いポイントはいくつかあるのだが。
伊藤万理華は良かったです!