ゾロ

52ヘルツのクジラたちのゾロのレビュー・感想・評価

52ヘルツのクジラたち(2024年製作の映画)
3.5
原作既読済
基本、好きな小説の映画化は観ないけど
杉咲花さん志尊淳さん…キャスト
クジラの声と演出に惹かれ…

また、全ての俳優さんに言えるのかな?
脚本を読むという事は、その役の未来と事実
相手の秘密も知ってしまうのに
未来も秘密も結末も解らない"時"を演じる
やっぱり、俳優って凄いな…と
そして、どんな顔で演技するの?と…
楽しみにしてました

んー惜しすぎる…

二人の演技は素晴らしくて…
展開も結末も知ってるから
ちょっとした事で、目頭が熱くなる
美晴の優しさも泣ける…

様々な年代のそれぞれのキコを
演じた杉咲花さんは、やっぱり凄い
それだけでも、観て良かった

そして、2時間の映画では
描かれないエピソードが多すぎて
結果、人物が薄っぺらすぎて…

キナコの不遇、弱さ
杏さんの優しさ
美晴の優しさ
専務の狡猾さと傲慢さ

また、展開飛んだな…とか
映像で見たかったシーンや
キナコの最後の方の好きな言葉が無くて…

大分、残念だったかな
それでも、祖母の話があったのは良かった



ちょっとだけ、小説のネタバレになるかな?










キコ、いっちゃんの家庭環境や不遇さ
キナコ、美晴、杏さんの"出会い"関係
小倉の旅、大分での生活

もっと、描いて欲しかったな
感情移入が全然足りなかった…

ストーリーテリングと映像の難しさ

最初の感情は、可哀想なキコへの救い
キコの幸せを望みながら
物語を読み進めると
色々、明かされていく キコの過去と想い
そして、杏さんへの軽い苛立ちも…

語らずにはいられない杏さんの存在

杏さんとの関係は?
何故、杏さんと幸せにならなかった?

この謎が最後の最後に明かされる展開が良い

そして、いっちゃんの最後の騒動と今後…
描かれなかったのが、残念
その最後を受けて話すキナコの言葉

この辺は、本当に沁みるので気になる方は
是非、小説を読んでみてください
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