まい

52ヘルツのクジラたちのまいのネタバレレビュー・内容・結末

52ヘルツのクジラたち(2024年製作の映画)
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このレビューはネタバレを含みます

もちろんこの作品を映画化した監督さん含め制作に関わった全ての人たちの腕もすごいんだけど、改めて原作者さんがこの作品を生み出したことが素晴らしいなと思った。映画になると、原作では想像上でしか聴くことができない52ヘルツのクジラの声を聴くことができて、これは映画の良さだな〜と思った。

役者さんは本当にすごいと感じた作品でもある。貴湖も安吾も新名も本当に上手だった。貴湖に関しては「風俗をやってたの?」と聞かれるくらいだから、もう少し派手な人物を原作読んだ段階では想像してたから、杉咲花ちゃんで少し驚いた。そして作品のシリアスさとか全て置いておいて、志尊淳さんの女装が可愛すぎて可愛すぎて度肝を抜かれた。あんなに可愛いことあるんだって思った。

そして、本当にまじで新名!!!おまえ!!ポップコーンを食べながら何度投げつけてやりたくなったことか!絶妙にずっと気持ち悪くて、「ずっと腕の中に抱かれてればいいんだよ」とか「子どもを作って幸せになるべきなんだ」とか!きつすぎて頭抱えたくなった。ちょっとした違和感があるけど、気付かずに流して終わってしまいそうな言葉が多くてすごいなぁってむしろ感心した。

貴湖は美晴がいて本当に良かったね。あんなに自分を想ってくれて、行動に移してくれる人はそうそう出会えない。出会えてよかった。

原作を読んで、もうすでに安吾の隠された秘密、想いを知っているからこそ、冒頭から色んな人たちのちょっとした言葉にそれは安吾に刺さるよって思ってた。手のリスカ跡だったり、ピアス跡だったり、手の柔らかさだったり、小さなところに安吾も52ヘルツのクジラである描写は隠されていて、原作を読んで予め知っていないと気づけないようになってて、辛すぎて涙出てきた。

最後、天使のハシゴがかかってる空が映されていたから、きっとこれからの貴湖と愛の将来は幸せなものになるんだろうな。

村中のおばあちゃんとその友達とか、52のおばあちゃんに会いに行くことになった過程とか、簡略化されているところは多かったけれど、それでも良かったと言える作品。

全ての52ヘルツのクジラたちが、52ヘルツの仲間を見つけることができますように。
まい

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