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52ヘルツのクジラたちのankyh321のネタバレレビュー・内容・結末

52ヘルツのクジラたち(2024年製作の映画)
4.3

このレビューはネタバレを含みます

タイトルだけだと、とても平和な話かと思っていて、原作には手を出さなかったけど、映画の予告でかなり深い物語である事を知り、本編を見る前に読みました。

子どもへの虐待、彼氏からのDV、信頼している人がトランスジェンダーだったという事実、大切な人を亡くす悲しさ。色んなことがギュッと詰まっている作品でした。52ヘルツのクジラの鳴き声は、仲間に聞こえない。それでも気づいてくれる仲間を探す。見つけて欲しい。
タイトルに込められた思いが感じられます。映画では残念ながら、細かい部分は省略されているので、原作はやっぱりいいです。

杉咲花の演技はやっぱりすごいです。
トラスジェンダーという悩みを抱えるアンさんを志尊淳。納得。
愛(いとし)の知り合いを探しに行く過程がかなり端折られ、最後もどうやって2人で生きていく選択をするのか、そこの部分をもう少し描いて欲しかった。
原作ではしっかり書かれています。
原作に大体忠実でしたが、小説ではクジラの声を初めてキナコに聞かせたのはアンさんではなく、キナコとルームシェアをした美音子さんという人。映画では出てきません。
キナコの祖母との関係や、愛(いとし)の祖父のことも映画では省略されてます

原作を読んでない方は、読んでみるともう少し深く物語に入っていけるのでは?と、思いました。
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