カズマサ

52ヘルツのクジラたちのカズマサのレビュー・感想・評価

52ヘルツのクジラたち(2024年製作の映画)
3.5
原作は読んでてほぼそのまんまの構成。

映像化して観ると「流浪の月」に結構近いなと思った。セクシャルな問題、幼少期の家庭内DVなどいろいろと重なる部分が多い。「流浪の月」は映像としての素晴らしさが際立ってたのもあって良かったがこちらはよくある邦画にまとまってしまった印象。元々原作の構成も個人的にはあまり刺さらず。現在軸の話が全然進まず、きなこと愛の関係性の深掘りが足りなく感じて映画でそれが補完される訳もなくどうしてもクライマックスの部分でカタルシスが無かった。
過去の話が普通に面白かったのでむしろそっち軸でも良かったがそれは「流浪の月」とほぼ一緒だからなんだかなぁという感じ。

ヤングケアラーや育児放棄など現代問題を幅広く触れた分話が広がりすぎた印象。これは映画にではなく原作の問題だが。

あと予告が全然違うというか内容に対して予告の構成も主題歌の曲調も軽すぎる。予告で興味持って観た人思ってたのと違う状態になってなければいいけど。
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