かるがも

52ヘルツのクジラたちのかるがものネタバレレビュー・内容・結末

52ヘルツのクジラたち(2024年製作の映画)
4.3

このレビューはネタバレを含みます

【ストーリー】5/5
【映像】4/5
【音楽】3/5
【役者】5/5
【没頭性】5/5
【独創性】4/5
【中毒性】3/5
【メッセージ性】5/5
【キャラクター】4/5
【全体的】5/5

52ヘルツのクジラたちとは自分のことを受け取ってもらえる相手がいない人たちのことを指す。介護と親の暴力に苦しむキナコ、トランスジェンダーであることに苦しむ安さん。キナコは安さんに救ってもらえてなんとか生きていられるが、安さんは耐えきれず自分の命を絶った。キナコは美晴と安さんに半ば無理矢理話を聞いてもらえたことで救われたが、安さんのように苦しむ方はトランスジェンダーという括りだけでなくたくさんいるはずだ。自分の周りにも気づいていないだけで、打ち明けられずに苦しむ人たちはたくさんいるかもしれない。
その人のことを思っていても知らずのうちに傷つけてしまうなんてことはいくらでもあるということを改めて思い知った。
人に本心を打ち明けるということは非常に難しいし、それを相手が言われる前に感じ取ることはもっと難しいと思った。
安さんのようになんの繋がりもない人があんな風に助けてくれるなんてことは正直今の世の中では厳しい気がする。みんな自分のことで精一杯。
このような映画を通じて、それに気づかせてもらえることに映画の意味があるとも思った。
各年代での杉咲花の演技力が凄すぎて見入ってしまった。
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