けーはち

呪怨のけーはちのレビュー・感想・評価

呪怨(2002年製作の映画)
3.0
パワフル呪殺ヒロイン伽椰子が大活躍するJホラー。ひとたび家に足を踏み入れた者全てを呪い殺す怨霊と化した伽椰子&黒猫と合体した息子の俊雄くんの母子コンビは、絶対的かつ圧倒的理不尽な存在。特徴としては直接的な露出が多く、呪った相手の元へ何処へでもフットワーク軽く足繁く現れて恐怖を与え続け(当然呪われた人にしか姿は見えない)、そして最後には、文字通りホームグラウンドの家に誘い込んでトドメを刺す。清水監督は「笑われるほどに幽霊を出しまくるのが呪怨のコンセプト」と語っているが、確かにこれほど全力で幽霊出現ドーン、ギャーッ、を連発されると、逆に爽やかで笑えてしまう。Jホラーの潮流として、「うらめしや〜」のべっとりした情念ばかりが幽霊譚ではない、呪いの原理をサイエンスに求めた理系SFの「リング」に対し「理屈なんざいらね〜から死ねッ!」というパワー系の「呪怨」と言ってもいいだろう。だから面白いとか深みがあるとかいうんじゃない、ジェットコースターみたいなビックリ娯楽性もホラーの花。