パルパティーン

コンクリート・ユートピアのパルパティーンのレビュー・感想・評価

コンクリート・ユートピア(2021年製作の映画)
4.5
2024年映画館鑑賞1本目はこの映画!
去年も韓国映画を見ているけど近年の韓国映画は面白い。今回は最高に面白かった。

こういった系統の映画はあまり見ないけど久しぶりに面白いと思ったし色々考えさせられた。

こういう時の緊急事態では自分たちが生きるのが精一杯で他の人たちを削っていく気持ちもわからなくはない。これだけの人数を統率するのは難しいのでほころびは出てくる。さらにある意味一種の宗教の誕生でもある。不安要素しかない時に縋るものが生まれたらそれはみんな洗脳されていくはなと。争いはやはり憎しみを伴う。争いは何も生まない。1人のトップを置くことで物事を決めるスピードは上がるけど、独裁者が生まれやすい。さらに治安維持法みたいな状況が生まれ、当時もこのような状態だったのかなと思う。

優しさに触れたことで人の暖かさというものを感じる。生きていてよかったことがあるというセリフで、その一瞬で自分に置き換えた時に、自分がそういうことを言えることがないなと思えてしまった。好きなことや横のつながりでの出会いはたくさんあるが、それを抜いて生きてってよかったなと思える瞬間にはまだ出会えていない。色々踏まえて悲しくなった。

ディザスター映画かなと思っていたけど、人怖と洗脳、緊迫感がすごく感じられた。

面白いので是非映画館で!

2024年3本目