まーしー

ハロウィン・キラー!のまーしーのレビュー・感想・評価

ハロウィン・キラー!(2023年製作の映画)
3.0
舞台はアメリカの田舎町バーノン。
35年前のハロウィン・シーズンに、女子高生が16ヶ所を刺されて死亡するという事件が相次いで起きた、悲劇の街。この連続殺人犯は通称「スイート16キラー」。
時を経て、再び現れた「スイート16キラー」に母親を殺されたヒロインが、35年前にタイムスリップをして、殺人事件を未然に防ごうとする——。

「タイムトラベル」×「スラッシャー」という、あまりないジャンルのホラー。
『バック・トゥ・ザ・フューチャー』が強く意識されており、劇中でも度々話題に上っていた。
個人情報の意識が弱かったり、差別用語が使われたり、DNAという言葉が通じなかったりと、80年代を感じさせる描写もチラホラ。
ヒロインが浦島太郎のようになるのは、お決まりの展開だろう。

それよりも、高校生らしく、あちらこちらで発情してばっかり。あまりにオープンな性事情には、苦笑いの連続だった。
何度、フ○ラという言葉が登場したのだろうか。次に観る時は数えてみようかな。

ただ、青春スラッシャーにしては、肝心のホラーテイストは弱めという印象。
確かに、血が飛び散るような痛々しいシーンはある。黒ずくめにマスク姿の「スイート16キラー」も、『スクリーム』の「ゴーストフェイス」を連想させる。
が、『スクリーム』のようなスリルはない。
コメディタッチで描かれるSF要素やロマンスが、作品全体をポップにしており、恐怖感や絶望感に覆われるような仕上がりとはなっていない。

個人的には『スクリーム』が青春スラッシャーの金字塔的な作品のため、同作と比較すると物足りなさは否めない。
でも、本作はハロウィン・シーズンに気軽に楽しめる作品に相違なく、純血のホラーとして捉えない方が良いのだろう。

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最近、皆さまのTLを追えていません。時間ができた時にゆっくりレビューを読ませていただこうと思います。