とりん

機動戦士ガンダムSEED スペシャルエディション 鳴動の宇宙 HDリマスターのとりんのレビュー・感想・評価

3.9
2024年11本目

特別総集編のHDリマスター完結編。
終盤の戦いをメインに収録しており、力の入れ具合が前2作とかなり違う。
ほぼほぼ最終戦争の話であるため、割とカットしてないのでは。それでも飛び飛びなのは仕方ないが、最後の闘いがこれでもかというくらいに魅せてくれる。
戦いの果てに行き着く先が描かれている。人が互いに憎み憎まれ憎しみ合いながら、行ってはならないその領域まで辿り着いてしまっている。
争いの先には争いしか生まない、どれだけ犠牲を払うのか、これだけの戦いになんの価値があるのか、それぞれがそれぞれの戦う意味を考え、それを行動に移している。その全てが本作に描き切れてはいないけれど、十分に伝わってくる。
ご都合主義な場面も多いけれど、あまりにも残酷すぎる物語だし、スケールが大きすぎる。初めてこの作品を見たときにも思ったけれど、こんなレベルの話をよく描き切れるものだ。戦争の醜さ、辛さをこれでもかって見せつけられる。総集編でこれなのだから改めてTVシリーズを見返すと辛すぎるかもしれない。
そして戦闘シーン含め、こんな美麗な映像になって蘇るなんて、嬉しい限り。
とりん

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