uchi

ノーウェア:漂流のuchiのレビュー・感想・評価

ノーウェア:漂流(2023年製作の映画)
3.8
 単なるワンシュチのサバイバル作品と思いきや…。
 生きることの素晴らしさ、母の強さや子を思う気持ち、ずしんとくる良作です。

 国外逃亡を図る途中でコンテナごと海上に放り出されてしまう主人公ミア。

 ミアに訪れる困難は、海上サバイバルなのである程度は予想できてしまうものの十分楽しめます。(困難なのに楽しめるはないか💦)

 ミアは最初は彼氏頼りの、どちらかと言うと主体性のない感じ。
 そして、出産間際の妊婦さん。
ここが、ポイントです。

 普通の人より気も体力も使う。困難に立ち向かうには、かなり厳しい状況です。

 銃で撃たれたコンテナの穴から見えるのは
どこまでも続く大海原…。
 私だったら、まずはめげそう…💦

 この究極な状況になった時、人の行動は二極化しますかね?
 あきらめて無力化するか、ミアのように
極限までがんばるか?

 もちろん、私もめげずに頑張る覚悟を持つであろう自分も想像できます。

 銃痕の後からの浸水、空腹、お腹の子供
そして孤独…。
 ミアは次第に逞しくなり困難な状況に対応して行きます。
生きる事に対する良い意味での執着…。
人は逃げなければ強くなる。
 日常においては、同じ意識を持てば大概の事は乗り切れる気がしてきます。

 コンテナの中には、もともと若干の積荷があります。この積荷の設定とストーリー上での使い方が上手い!
 大量にあるパックはどう使われるか最初分かりませんでした。なるほどなるほど。

 ミアを妊婦さんにしたのも大正解。
出産後のミアはますます強くなります。
 子を守る母の強さ。
守らなきゃ行けないと言う愛情と使命感と
責任感。

 途中、大怪我をしてしまいますが、必死の形相での自らの対処に、もはや冒頭のミアの姿はありません。
 魚をむさぼり食べる姿も凄い。

 母としてのあるまじき姿を感じる事ができました。

 私の周りのお母さん達、フォロワーさんの
お母さん達、似た雰囲気感じる時、多々あります。皆んないいお母さん!
 優しいし、温かいし、責任感も感じます。
私の友人のシングルマザーのお母さん達も
皆、頑張ってる。
 皆さん、子供に対する献身的な愛情感じます。
 逆に、ニュースでたまに見ることのある、子供を置き去りに、男と遊び回る一部の母親には、呆れるしかない…。時に子供が死に至る。母親になった自覚がないんでしょうね。

 漂流物として楽しめたのと同時に
母親の偉大さを感じる作品でした。
uchi

uchi